奨学金を繰り上げ返済する合理的な理由が見当たらない件

生活

こんにちは、おのぼりです!

連休中の関東は晴天が続いているものの風が強く、外出自粛を天気が後押ししているようです。
今日も元気に更新していきます!

奨学金は早く返すべしという風潮

Twitterを徘徊しているとこのようなツイートが流れてきて少し話題になっていました。

おのぼりも日本学生支援機構には大変お世話になっており、

第一種奨学金を毎月5万円、大学院卒業までの6年間トータル360万円を借りました。


今も毎月2万円ほど返済しておりますが、繰り上げ返済する気はさらさらありません。


先ほどのツイートに対するリプや引用RTを見ていると、

日本人の「借金アレルギー」が顕著に表れており、深掘りしていきたいと思います。

なお断っておきますが、

本記事は奨学金の是非を議論するものではないので、

奨学金は借金だ!名前を変えろ!

借金しないと学べないなんて何て国だ!

といったご意見は別の場所へお願いいたします。

奨学金の種類

まずは奨学金についておさらい。


奨学金は大きく分けて3種類です。

  1. 給付型:返済義務のない奨学金
  2. 貸与型(無利子):返済義務はあるが金利がつかない奨学金
  3. 貸与型(有利子):返済義務もあり金利もつく奨学金

運営元は公的機関から民間団体まで様々ですが、日本学生支援機構が最も有名であり、

今回の記事ではその繰り上げ返済の是非について論じていきます。

第一種奨学金 (無利子型)

借りられる金額

詳しくは日本学生支援機構HPに書いてありますが、

大学なら毎月2万円~6.4万円の範囲で借りることができます。

返済方法

返済方法については、住宅ローン同様ボーナス払い併用が可能です。

  • 月賦返還 (いわゆるボーナス払いなし)
    月々の返済額が重いかわりに毎月均等に払い続ける方法
  • 月賦、半年賦併用返還 (いわゆるボーナス払い併用)
    月々の返済額を軽くするかわりに、半年に1度大きく返済する方法

第二種奨学金 (有利子型)

借りられる金額

こちらは第一種よりも上限が大きく、毎月2万円~12万円の範囲で借りることができます。

金利と返済方法

こちらも住宅ローンと同じく、いわゆる固定金利と変動金利があります。

また返済方法は第一種と同じくボーナス併用有無が選択可能。

  • 利率固定方式(=返済期間中金利は上がりも下がりもしない)
    2021年の貸与利率は0.268%
  • 利率見直し方式(=上限を3%として約5年ごとに金利を見直し)
    2021年の貸与利率は0.003%

返済シミュレーション

では、具体的な返済プランをシミュレーションしてみましょう。

日本学生支援機構のHPには返済シミュレーターがあるので、そちらを利用します。

前提は以下の通り。

  • 毎月5万円を4年間、計240万円の返済
  • 金利は利率固定方式
  • 返還方法は月賦返還(ボーナス併用なし)

第一種

  • 返済総額:2,400,000円 (無利子なので当然ですが)
  • 返済期間:180ヶ月=15年間
  • 毎月返済額:13,333円

第二種

  • 返済総額:2,452,285万円
  • 返済期間:180ヶ月=15年間
  • 毎月返済額:13,623円

いかがでしょうか?

毎月の返済額、第一種と第二種の差を見てどのようなことを考えましたか?


マネーリテラシーがそれなりに備わっている方なら、

奨学金の素晴らしさに感動するとともに、繰り上げ返済の無意味さに気が付くかと思います。


冒頭で紹介したツイートに「慈善事業」とありましたが、おのぼりも全く同感です。

ではなぜこれが慈善事業と言えるのか、

なぜ繰り上げ返済が愚かなのかを説明します。

世の中にある借金の金利

まずは日本学生支援機構の奨学金と、世の中の借金の金利を比較してみましょう。


詳細な金利は様々ですなので、あくまで参考値です。

  • 住宅ローン:1%~1.5%
  • マイカーローン:2~4%
  • カードローン:3~18%
  • 消費者金融:18%

いかがでしょうか?

奨学金の金利は利率固定方式で0.268%だったので、いかに割安な借金かが分かりますね。


また奨学金は返済期間が長いのも特徴で、

例えばマイカーローンは3~5年である一方、奨学金は15年と長期になっています。

※厳密に言うと貸与総額によって異なるので、返還シミュレーターをご利用ください。

奨学金を繰り上げ返済する理由とは?

奨学金が他の借金と比べていかに優良な借金かがお分かり頂けたでしょうか?


次に、繰り上げ返済のメリット・デメリットを改めて整理してみましょう。

今回はシンプルにするためにこれだけ挙げてみます。

  • 金利が圧縮される
  • 借金の返済が早く終わる
  • 手元のキャッシュが減る

冒頭のツイートにぶら下がっているリプや引用RTには、

繰り上げ返済すると金利負担が減ってお得!とありましたが、果たしてそうでしょうか?


シミュレーションの通りですが、第二種奨学金の総返済額は約245万円。

元本240万円に対して、金利は15年間でたったの5万円。


毎月13,600円の返済のうち金利部分はたったの300円なのです。


さて、この場合繰り上げ返済は果たして賢い選択でしょうか?


繰り上げ返済が有効なのは消費者金融やリボ払いのような高金利の借金に対してであり、

奨学金のような低金利の借金を繰り上げ返済することは、

手元の現金を減らすだけの自殺行為とも言えます。

学生支援機構
学生支援機構

毎月300円払えば15年かけてゆっくり返していいよ

こんなに優しくしてくれているのに、

借金は悪!早く返すべき!

という古くからの固定観念に縛られて身銭を切るのは合理的でしょうか?


繰り上げ返済した後に事故や病気、結婚や出産の一時的な出費にはどう対応するのでしょうか?


一度返したお金はどうやっても戻ってきません。

それは銀行も日本学生支援機構も一緒です。


最後に、よく見られる以下の反論にもお答えしておきます。

やや辛口ではありますが、日本人に染み込んだ借金アレルギーを取り除きたい一心で書きます。

繰り上げ返済すれば金利負担が減る?

先ほども書いた通り、奨学金の金利負担はごくわずかなので、

奨学金の金利負担を嫌がる前にやることは山ほどあります。

  • ふるさと納税
  • 格安SIM
  • 生命保険の見直し
  • 電力会社乗り換え
  • iDeCo

もう自分は節約も副業も投資もやり尽くして経済的自由を獲得しており、

どーーーしても借金を返したい!という方だけ繰り上げ返済を考えてください。


上記のようなことを実践しているマネーリテラシーの高い方は

合理的に考えてその発想には至らないと思いますが。。

結婚や就職、転職に不利になる?

なりません。

就職や転職では個人の信用情報を調査しません。


結婚についてはお互いの懐事情は明らかにしておいた方が良いですが、

もし配偶者が奨学金に難色を示したらこのブログを見せて説明してみてください。


どうしても借金に抵抗があり

「返済しないと結婚しない!」強情になる場合もありますが、

こんな低金利の借金を繰り上げ返済するようなマネーリテラシーでは先が思いやられます。

住宅ローンを組む際に不利になる?

なりません。


むしろ繰り上げ返済する余裕があるなら頭金に入れてください。


同じ「借金を減らす」という行為ですが、

住宅ローンと奨学金は元本も金利も桁違いです。


住宅ローンの金利レベルでは、100万円借りると月々負担が2500~3000円ほど増えます。


あれ・・・奨学金の金利負担は?


月々300円でしたよね。

借金は高金利のものから減らしていくのが鉄則です。

まとめ

以上、長々と書いてしまいましたがポイントは以下の通りです。

  • 奨学金は超低金利の優良な借金
  • 繰り上げ返済は手元キャッシュを減らす自殺行為
  • 一度返した借金は戻ってこない
  • 借金は高金利のものから返していく

もちろん入学タイミングやその時々の金利、家計状況で変わってきますので、

日本学生支援機構のHPにてシミュレーションの上、ご利用は計画的にお願いします。


とは言え私も専門家ではないので、

読者の方でもし「繰り上げ返済にもメリットがある!」という方がいたら、

煽り抜きで知りたいので教えてください。


最後に、

日本学生支援機構さんありがとうございます!
最後までゆっくり返させていただきます!

Have a nice day!

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